もくじ
Fireタブレットの標準機能「バックアップと復元」は自動でバックアップしてくれて便利ですが、名前から想像する機能と実際の機能が少し違うので注意が必要です。
バックアップ設定を確認
以前はFireタブレットにAmazonアカウントを登録すると標準でオンになっていた「バックアップと復元」ですが、現在は手動で設定する必要がありますので確認しておきましょう。
なお現在Amazonさんで販売しているFireタブレットは、初期OSが「Fire OS 5」の第7世代(『Fire HD 10(第7世代)』)と、初期OSが「Fire OS 6」の第8世代(『Fire HD 8(第8世代)』『Fire HD 8 キッズモデル』)・第9世代(『Fire 7(第9世代)』『Fire 7 キッズモデル』)の2種類に分類されます。
それぞれ設定メニューの表記は異なりますが、設定できる項目は同じです。
- 画面を最上部から下にスワイプし設定(歯車)アイコンをタップ
- [設定]画面で端末オプションをタップ
- [端末オプション]画面でバックアップと復元をタップ
- [バックアップと復元]画面で[バックアップと復元]のスイッチをタップしてオン
- 画面を最上部から下にスワイプし設定(歯車)アイコンをタップ
- [設定]画面でデバイスオプションをタップ
- [デバイスオプション]画面でバックアップと復元をタップ
- [バックアップと復元]画面で[バックアップと復元]のスイッチをタップしてオン

スイッチがオンの状態で「バックアップと復元」は有効
「バックアップと復元」は「Fire OSの設定」をバックアップ
「バックアップと復元」は、1日1回、スリープモードのときにWi-Fiに接続され、下の項目を自動でバックアップしてくれます。
これ自体は非常に便利な機能ですが、バックアップされる項目をよくみると「Fire OSの設定」に関するものが主な対象です。
つまりこの機能、Amazonさんのヘルプでは「『データ』をバックアップ」となっていますが、実際は「新しいタブレットに古いタブレットの『設定』を引き継ぐ」という使い方を想定しているようで、あとからインストールしたアプリのデータはもちろん、撮影した写真やビデオなどもバックアップされません。
- Fire端末設定
- ネットワーク設定
- Eメール設定
- Silkブラウザのブックマーク
- 検索履歴
- インストール済みアプリ
「フルバックアップ・フルリストア」は?
ではAppleさんの「iTunes」や「iCloud」の「バックアップと復元」のように、タブレットの中身を全部バックアップして別のタブレットに復元する、いわゆる「フルバックアップ・フルリストア」はできないのでしょうか?
残念ながらAmazonさん公式ではそのような機能はありません。
調べたところ「Fire OS 4」までは「Manual Backup」という似た機能があったようですが、「Fire OS 5」以降ではこの機能が削除されています。
写真やビデオ、アプリデータなどは個別にバックアップが必要
「バックアップと復元」がバックアップしてくれない、写真やビデオ、アプリデータなどは個別にバックアップが必要です。
写真メインの方はAmazon Photosの自動保存でバックアップ
「Amazon Photos」アプリの「自動保存」は、Amazonアカウントをお持ちだと無料で5GBまで使える「Amazon Cloud Drive」に写真やビデオを自動でアップロードしてくれるので便利です。
この容量を超過して180日が経過すると、最近アップロードしたファイルから過去にさかのぼって、容量超過が解消されるまでファイルが削除されてしまいますが、写真メインの方は無料で使える5GBだけでもバックアップとして十分機能してくれると思います。
なおAmazonプライム有料会員ですと特典で「写真」は無制限でアップロードできますが、「ビデオ」は対象外なので注意してください。

Amazon Photosアプリは写真とビデオの自動保存が可能
ビデオや引き継ぎがメインの方はmicroSDカードに保存
FireタブレットにmicroSDカードを差し込むと、撮影した写真やビデオの保存先をmicroSDカードに設定できます。
もともと容量が少なめなFireタブレットでビデオをたくさん撮影するのは難しいので、容量不足解消も兼ねてmicroSDカードを導入するのがオススメです。
引き継ぎもmicroSDカードなら差し替えるだけなので簡単ですよ。
またmicroSDカードに保存された写真やビデオのバックアップですが、我が家は「Office 365」を契約していて、1TBの「OneDrive」が使えるので、公式アプリを使ってそちらにバックアップしています。
オンラインストレージを契約されていない方も、microSDカードならパソコンなどでバックアップできますよね。
microSDカードを購入された方は大事なデータをなくさないためにも保存先の設定を確認しておきましょう。

アプリデータはアプリの機能でバックアップ
アプリデータのバックアップは、アプリ側で用意されたバックアップ機能を利用します。
そのためバックアップ機能が用意されていないアプリの場合、残念ながらバックアップは難しくなります。

【非公式】「Helium」でアプリをバックアップ・リストア
Amazonさん非公式の方法ですが、『Helium』というアプリを使えば、バックアップ機能が用意されていないアプリでも、アプリのデータはもちろん本体もバックアップ・リストアができるので、興味のある方はリンク先の記事を参考にしてみてください。

公式ヘルプもどうぞ
設定やトラブルでわからないことはAmazonさんの公式ヘルプ「Amazonデバイス サポート」も確認してみてください。
デバイスごと、項目ごとに詳しく説明されていて便利ですよ。
なお、Fireタブレットは世代ごとにヘルプが用意されていますので「Fireタブレットの見分け方」も参考にしてみてください。
まとめ
AmazonさんのサービスはAmazonアカウントにすべて紐付けされているので、ネットにつないでAmazonアカウントの情報を引き継ぎさえすれば、どんな端末でも同じように利用できるので便利ですよね。
そんなAmazonさんのサービス利用に特化しているFire OSの場合、OSの機能ではサービス利用に関係のない端末側の設定やデータはバックアップしないよ、必要なら個別にバックアップしてね、ということみたいです。
私のようにAppleさんの「iTunes」や「iCloud」に慣れている方だと、「バックアップと復元」という名前から、端末の中のデータを全部バックアップして、それを復元できる機能を想像してしまうと思うので注意が必要ですね。